Koji Ueno

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Intonarumori イントナルモーリ

Miyuki Kido/Koji Ueno
イントナルモーリ

Intonarumoriは、イタリア未来派のアーティストLuigi Russolo(1885-1947)が1913年に発明した騒音楽器だ。1913年ということは電気楽器ではないということだ。騒音も音楽素材として捉えるという考え方は、のちのミュージック・コンクレートに先立つものだった。
僕自身も子供のころから騒音も音楽の一つだと、ごく自然に思っていた。
実はこの名前、ゲルニカの当初のバンド名だった。それが44年を経て実在化する。
実在化にあたり、このプロジェクトの基本方針は、騒音も音楽素材とすることは言うまでもなく、ヒューマンボイスの追求、プロジェクト名とは逆にエレクトロニックであること、メロディと構築性の両立と見直し、などであろう。
音楽は作編曲:上野耕路、作詞(英詞):谷嶋ちから、が中心となるが、映画的に言うところの主役となるのは、歌、ミキシング、一部編曲、アナログシンセ、作詞(英詞)の城戸美有紀である。
https://kojiueno.org/intonarumori1001/

また、上野耕路及びイントナルモーリや旧譜を含む関連配信作品はIntonarumori Recordsとして今後定期的にリリースしていく。

--上野耕路

Discography

2025.10.29. "Pastorale urbaine"

各配信サイトはこちら

Tr.1 "Nocturne"
12音技法を用いながらここまでポップで美しい作品が今までにあっただろうか。 城戸美有紀の透明感のあるコーラスワークは、思春期の少女の不安定さ、そして成熟を夢見るみずみずしさを湛えている。

Tr.2 "Valse"
1920年代のヨーロッパの華やかでポップな文化をシニカルな歌詞とテンポの速い3拍子で表現。 途中入るアナログシンセは騒音の中踊り歌う高揚な世界を展開している。

Tr.3 "Scene de ballet"
イントナルモーリから全く新しいテクノポップの世界が提示された。唯一無二の圧倒的な力をもっている曲。 女性の一生、最期を迎えるまでを象徴的な1920年代パリのバレエシアターを中心に走馬灯のように駆け巡る。 曲、歌詞、アレンジ、ボーカル、すべてが奇跡のように絡み合った作品である。

組曲”Pastorale Urbaine"について

”人生はモノクローム”
まだ大人になりきれていない少女と女性の狭間の時期に自分への希望、輝ける未来と現実との対比で
誰しも一度は絶望のようなものを感じる瞬間がある。
Nocturne
不安定と安定の間を揺れる熱を帯びた青い時間。

女性が最も輝くと言われている年頃になると、自由の夜明けがやって来るのだ。
Valse
コルセットを外しチャールストンを謳歌する。
Milk & Honey, Roaring Twenties
Dawn of Les Annees Folles!

やがて女性には、自分の肉体の輝きを懐かしむ時がやってくる。
Scene de ballet
狂騒の時代、プリマドンナの輝きに魅了されている。
そう、パリの中心で輝いていた彼女は私。
燃えるパリとともにその命を全うしていく。
このまま私は忘れ去られてしまうのだろうか?
自分の最後の証人は他でもない自分自身。
棺の中で大切な一生を抱きしめる・・・

--城戸美有紀